ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン (新潮文庫)本ダウンロード
ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン (新潮文庫)
によって 田中 美知太郎
3.9 5つ星のうち(13人の読者)
ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン (新潮文庫)本ダウンロード - 内容紹介 生活経験の中から、次第に哲学が形成されていく。そのドラマを見よ。 昭和43年刊行の新潮文庫版は66刷53万部。読み継がれる超ロングセラー。 その否定的対話によって、既存の社会体制、道徳、宗教を盲信する保守的な人々から糾弾され、不当な死刑に処せられたソークラテースが、法廷で自己の所信を力強く表明する『ソークラテースの弁明』、脱獄のすすめを退け、国法を守り平常心のまま死を迎える彼が、法と正義について弟子と対話する『クリトーン』、毒薬をあおり刑死する彼の最期を語る『パイドーン』を収録。 用語、背景などについての詳細な注解、および作品解説を付す。 【目次】 ソークラテースの弁明 クリトーン パイドーン 注解 解説 本文冒頭より アテーナイ人諸君、諸君が、わたしを訴えた人たちのいまの話から、どういう印象を受けられたか、それはわからない。しかしわたしは、自分でも、この人たちの話を聞いていて、もう少しで自分を忘れるところだった。そんなに彼らの言うことは、もっともらしかったのだ。しかし本当のことは、ほとんど言わなかったといっていいだろう。中でも、彼らについて、いちばんわたしのあきれたことが一つある。…… プラトーン(プラトン) Platon(427-347 B.C)<.BR> 古代ギリシャ最大の哲学者。アテーナイの名家に生れ、政治家を志すが、師ソークラテースの処刑を機に哲学へ転向。紀元前387年、40歳の時に学園「アカデーメイア」を設立し、各地から青年を集め教育と著述に専念した。生前に刊行された30編に及ぶ著作の大部分は、ソークラテースとその他の人物との対話の形式を取るため「対話篇」と呼ばれている。 田中美知太郎(1902-1985) 新潟市生れ。京大哲学科卒。翻訳のみならず評論の分野でも活躍。1970年『人生論風に』で読売文学賞受賞。78年文化勲章受章。 池田美恵(1919-1997) 東京生れ。東京文理大(現筑波大)哲学科卒。プラトーン『法律』、アリストテレス『弁論術』、『ユークリッド原論』等の訳書がある。
ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン (新潮文庫)の詳細
本のタイトル : ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン (新潮文庫)
作者 : 田中 美知太郎
ISBN-10 : 4102027017
発売日 : 1968/7/2
カテゴリ : 本
ファイル名 : ソークラテースの弁明-クリトーン-パイドーン-新潮文庫.pdf
ファイルサイズ : 27.87 (現在のサーバー速度は26.02 Mbpsです
以下は ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン (新潮文庫) の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
僕にとって本書は学生時代に単位のために読まされた本の一つ.読まされて良かったと思える数少ない本の一つ.「知識人とは何か(byサイード)」を読んだことと裁判員制度導入に関連して読み返してみた.とくに「ソークラテース(ソクラテス)の弁明」は文句無しの必須教養中の必須教養だと思う.宗教上の理由や元文学少年少女の推薦を頼りにせずに,軽く2000年以上の時を経て読まれ続けている名作中の名作である.哲学書として読むと,「自分が何を知らないか」を知ることの重要性を説いた,難しい話や専門的な話の前に把握しておかなければならないお話.将来において頭の固い中年や頭の固い老人になるリスクをぐっと下げてくれる.一部の教師や一部の上司を「学ぶ価値なし」と判断するためのものの見方を提供してくれる.文学作品や記録として読むと,当時の社会事情を知らないとイメージがわきにくい表現が多いものの,名ゼリフだけで短くまとめられた戯曲のような,読んでいて快適な文章である.ソクラテスは現在の言葉で言う「痛いところを指摘した罪」「目立った罪」で告発され,「冤罪」「誹謗中傷された罪」で有罪判決を受ける.刑量の決定においては,今でいう「最後まで無罪を主張した罪」により,結局は死刑判決を受ける.そして毒を飲んでこの世を去る.「ソークラテースの弁明」と「クリトーン」は,大昔の裁判の顛末を描いたものである.まるで21世紀の日本のいくつかの裁判を脚色したような内容であるともいえる.
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